臨時号のテーマ
1.くらしフェスタ東京「WEB交流フェスタ2022」に参加しました
(2022年10月21日~2023年1月20日開催)
2.中間貯蔵施設視察会を開催しました。
(2023年2月22日、3月10日)
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1. くらしフェスタ東京「WEB交流フェスタ2022」に参加しました
東京都消費者月間実行委員会主催くらしフェスタ東京 『WEB交流フェスタ2022』が開催され、ふくしまの食相談センターも昨年に引き続き、参加しました。
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【WEB交流フェスタ2022とは】
東京都の消費者月間である10月を中心に、消費者意識の啓発、消費者団体相互の連携強化、消費者・事業者・行政の協働の推進を目的として、東京都と消費者団体が協働した各種イベントを開催しています。「WEB交流フェスタ2022」は、消費者団体、市民団体、東京都、企業、事業者団体、公益法人などがくらしに関する情報を様々に発信する場で、サイトを訪れる消費者は、団体個別ページの閲覧、クイズへの挑戦、イベントへの参加等、楽しみながら消費生活問題について学ぶ場となっています。尚、特設ページが3か月間(2022年10月21日(金)~2023年1月20日(金))にわたり公開されました。
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ふくしまの食相談センターでは、福島県産の農林水産物に対する風評を払しょくするため、『食べて応援しよう!~安全・安心おいしい福島の農林水産物~』と題し、福島県産品の安全性についてご紹介しました。
【ウェブースでのご紹介内容】
1.ふくしまの食相談センターのご紹介
2.福島県産品の安全性はどのように確保されているの?
3.食品別の検査はどうなっているの?
4.実際に流通している食品中の放射線量も調査しているの?
5.風評被害を防ぎ、福島県産品を安心して食べるためには何が必要なの?
6.食べて応援しよう!安全・安心おいしい福島の農林水産物・畜産物
【クイズラリー(○×問題)】
クイズ:福島県の海は、親潮と黒潮が混ざり合う「潮目の海」です。ここで水揚げされたヒラメやメヒカリは「常磐もの」と呼ばれ、大変おいしいと評判です。 解答 「○」
☆出展の感想
東京都消費者月間実行委員会よりイベント終了後、アクセス数等の報告があり、53ブース中で17位でした。WEBを通して「福島県産品の安全性に関する情報」や、「福島県の農林水産物の魅力」をより多くの方々に情報発信することができたと思います。
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2.中間貯蔵施設視察会を開催しました。
中間貯蔵施設とは、福島県内の除染に伴い発生した土壌や廃棄物、10万Bq/kgを超える焼却灰等を貯蔵するための施設です。全体面積は東京ドームの約340倍の広さで、今回私たちは大熊町の中間貯蔵施設を見学してきました。
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【視察会日程】
1回目:2023年2月22日(水)参加者10名
2回目:2023年3月10日(金)参加者13名
参加者:「ふくしまの食相談センター」相談窓口担当者,(公社)全国消費生活相談員協会会員
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【視察内容】
☆中間貯蔵施設を見学して
中間貯蔵工事情報センターで、映像とパネルを用いて中間貯蔵工事の全体像の説明を聞き、その後バスに乗車し、広大な敷地の中を回りながら見学しました。受入・分別施設ではバスを降車し、除去土壌が入った大型土のう袋を破り、大型のふるい機で可燃物(袋、草木、根)等の異物を取り除いているところを見学しました。この作業もほぼ3月で終了するとのことで、参加者の多くが稼働状況を見て、長い年月の経過、大量の除去土壌、分別作業の大変さを知り、百聞は一見にしかずと実感しました。
敷地の中に12年前の地震当時のまま、パソコンや自動車が放置されている老人福祉施設があり、その前を通って土壌貯蔵施設が見える高台で降車しました。遠くに福島第一原子力発電所の廃炉作業中の原子炉建屋が見えました。中間貯蔵施設に運び込まれる除去土壌の量は、東京ドーム約11杯分といわれ、可能な限り減容・再生利用をし、中間貯蔵開始(2015年3月)後30年以内にふくしま県外へ最終処分をすることになっています。今後は最終処分量を低減するための再生利用が鍵になること、実際に飯館村長泥地区での再生利用実証事業で花の栽培などを行っているなどのご説明をお聞きしました。
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◇参加者からの声
・最近、原発の「処理水」の処分について報道で耳にすることが多くなりましたが、同様に「除去土壌」も最終処分まではまだ長い道のりです。原発事故の影響を直接受けていない者の役割は、まずは関心を持ち、正しく現状を知る必要があること、そして今後の国の政策を注視し、誤った判断をしないようにすることだと思います。
・貯蔵施設に運び込まれた除去土壌等の内3/4は8,000Bq/kg以下であり、農地や道路等で再生利用可能とのことでその実証実験も行っています。残りの土壌は2045年までに福島県外に運び最終処分(埋め立て)することに決まっていますが、最終処分場の決定や再生利用について国民の理解を深めることが必要であり、信頼関係を築くことが重要だと思います。新宿御苑の花壇で除去土壌の再生利用実証事業の案があると報道されただけで猛反発が出ていると聞いたため、丁寧に説明して理解を得てもらいたいと思います。
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【編集後記】
今回は、当センターが取り組んでいる風評被害を少しでも払拭するための情報発信についてご紹介しました。視察会は両日ともお天気に恵まれ、行きはJヴィレッジに立ち寄り、帰りにはこの時期、いわきでしか味わえない常磐ものを代表する「メヒカリの炙り寿司」を食べてきました。脂がのって本当に絶品でした。