今月のテーマ: いかにんじん
1.旬の食情報 イカ、ニンジン
2.農林水産物のモニタリング検査結果 スルメイカ(マイカ)、ニンジン
3.相談員からのメッセージ
—————–
1.旬の食情報 ふくしまの郷土料理「いかにんじん」
主に福島県北部で食べられている「いかにんじん」は、冬の伝統料理として100年以上前から多くの県民に愛され食べ継がれてきました。
現在は通年食べられていますが、もともとは冬に保存食として作られていました。日持ちするため、雪が多く冬に作物を収穫しにくい福島で重宝され、正月には欠かせない福島地方発祥のとても美味しい郷土料理です。材料はイカ(スルメ)とニンジンだけでとてもシンプル。2つの材料を、ざらめ(あるいはみりん)、酒、醤油を煮たてた調味液に漬け込むだけで作り方も簡単です。
☆いかにんじんの特徴
・いかにんじんは福島の美味しいごはんのお供に、また、福島の美味しいお酒の肴にも持って来いです。
また、食材が手に入り易く、簡単に作れるのも魅力の一つです
・ニンジンには、βカロテン、ビタミンA、カリウム、食物繊維などが含まれています。抗酸化作用の効果もあります。また、イカ(スルメ)は脂質のないたんぱく質で、タウリン、亜鉛が豊富に含まれています。
身体に良いこと間違いありませんが、食べすぎにはお気を付けください。
◆農林水産省 うちの郷土料理 福島県 いかにんじん
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/30_1_fukushima.html
—————–
2.農林水産物のモニタリング結果
福島県では、食品中の放射性物質のモニタリング検査の結果を速やかにホームページで公開しています。
令和4年4月1日から令和5年1月27日までの間に検査された「スルメイカ(マイカ)、ニンジン」の検査数は74件で、基準値(100Bq/kg)を超えるものはありませんでした。
◆福島県 農林水産物・加工食品モニタリング情報
https://www.new-fukushima.jp/result
—————–
3.相談員からのメッセージ
・いかにんじんは北海道の郷土料理「松前漬け」とよく似ています。松前漬けには昆布が入っていますが、いかにんじんには入っていないという違いがあります。松前漬けがいかにんじんのルーツ、あるいはその逆という説もあり、2つの料理にはつながりがある、と考えられることが多いようです。
・いかにんじんは令和3年度に食文化機運醸成事業「100年フード」に認定されました。また、最近は「いかにんじん炊き込みご飯の素」が開発され、販売されています。
◆福島市 福島市観光ノート
https://www.f-kankou.jp/pickup/13453
—————–
【編集後記】
私がいかにんじんと初めて出会ったのは、福島市内にある某温泉町でした。その温泉町に美味しいいかにんじんの販売店があることを、福島出身の知人が教えてくれたのです。松前漬けに食べなれていたので、粘りがない松前漬けって…と思っていましたが、粘りがない分さっぱりしていて、とても食べやすかったのを覚えています。いかにんじんは松前漬けとは似て非なる食べ物でした。
あれから40年程経ち、今回のメルマガ作成でいかにんじんと再会しました。今回は食べるだけではなく、実際に作ってみました。材料のスルメは、市販の細く切ってあるスルメにしました。あとはニンジンやお好みで細切りの昆布を入れたり、一味で辛くしたり。漬け汁ですが、基本は「酒、醤油、みりん」です。簡単に作れて日持ちもするので皆さんも是非myいかにんじんを作って召し上がってみてください。
MAIL MAGAZINE
メールマガジン
2023/01/28
ふくしまの食相談センター メールマガジンVol.17