今月のテーマ: そば
1.旬の食情報 そば
2.安全・安心への取り組み 「ふくしまHACCP(ハサップ)」の取り組み
3.農林水産物のモニタリング検査結果 そば(玄そば)
4.相談員からのメッセージ
—————-
1.旬の食情報 そば
そばは、福島県では会津地方を中心に県内全域で栽培されており、作付面積は、令和2年で3,790haと全国5位*1となっています。高冷地での栽培が盛んで、昼夜の温度差により、風味が豊かで良質な玄そばが生産されています。会津地方では、「ハレの日」のご馳走として白く透き通るコシのある十割そばが振る舞われ、婚礼などの宴席で、このそばを「とざい、東西~・・・」で始まる、「そば口上」で座を盛り上げながら振る舞うのが会津流といわれています。 *1 農林水産統計
☆福島県オリジナル品種「会津のかおり」
福島県が、会津地方を中心に栽培されている各地の在来種を収集し、個体選抜と系統選抜を繰り返し、優良な系統を育成しました。この系統は「会津3号」と名付けられ、現地での栽培試験を経て、平成19年に「会津のかおり」が誕生しました。
☆「会津のかおり」の特徴
秋そば向きの品種で、10月上旬から中旬ごろ収穫されます。味、香りなどの食味が優れ、水の浸透性が良く、延ばし時の割れが少ないなど、製麺時の操作性に優れています。粒揃い・粒張りが良く、収量性が高く、機能性成分「ルチン」が多く含まれています。
◆福島県 「会津のかおり」ができるまで
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/40182.pdf
◆福島県 福島県農業総合センター会津地域研究所「「会津のかおり」のプロフィール」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/55234.pdf
◆福島県 「そばの生産状況」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/36035b/hatasaku-daizu-mugi-soba.html
—————-
2.安心・安全への取組み 「ふくしまHACCP(ハサップ)」の取り組み
福島県では、「何となく安心から、確かな安心へ」をキャッチフレーズに、独自の食品衛生管理モデルとして「ふくしまHACCP」を設けています。
HACCP(ハサップ)とは、Hazard Analysis Critical Control Pointの頭文字をとったもので、「ふくしまHACCP」は、食中毒や異物混入などの一般的なリスクに加え、放射性物質の管理に対応した福島県独自の衛生管理モデルとなっています。福島県では、食品関連事業者に対して「ふくしまHACCP」の導入を促進しており、取り組んでいるそば店もありますので、是非お出掛け下さい。
◆福島県 「ふくしまHACCP」
https://fukushima-haccp.com/about
—————-
3.農林水産物のモニタリング結果 そば(玄そば)
福島県では、食品中の放射性物質のモニタリング検査の結果を速やかにホームページで公開しています。
穀類(米・麦類・大豆・そば等)については、県が年産ごとの出荷・販売開始前に市町村単位でモニタリング検査を実施しています。令和4年4月1日から12月25日までの間に検査された「そば(玄そば)」の検査数は54件で、基準値(100Bq/kg)を超えるものはありませんでした。
◆福島県 農林水産物・加工食品モニタリング情報
https://www.new-fukushima.jp/result
—————-
4.相談員からのメッセージ
・福島県内には、「会津そば」「山都そば」など地名を冠した「そば」があり、それぞれの食べ方があります。例年秋には新そば祭りが各地で開催されますが、中でも「南会津新そば祭り」は、今年、3年ぶりに開催されて賑わいました。
・檜枝岐村の山人料理「檜枝岐そば」はつなぎを使わず、たたまずに布を断つようにして切ることから「裁ちそば」の名前がついています。また、そば粉と米粉を混ぜて茹でた後、擦ったエゴマと砂糖をまぶして作る「はっとう」は、ほんのり甘く山深い里のやさしさを感じるお菓子です。
【編集後記】
年末、年越しそばに乾そばを購入する機会もあると思います。今回、福島のそばについて調べ、親しみを感じたので、福島の応援のために、福島県産にこだわって購入してみたいと思いました。