今月のテーマ: 豚肉
1.旬の食情報 ふくしまブランド豚
2.安全・安心への取り組み 畜産物の検査方法
3.農林水産物のモニタリング検査結果 豚肉
4.相談員からのメッセージ
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1.旬の食情報 ふくしまブランド豚
福島県では養豚も広く営まれており、最近は福島県が開発した、栄養価が高く、味も特別なオリジナルのブランド豚が飼育されています。中小経営の養豚農家は減少傾向にありますが、これらの付加価値の高いブランド豚肉に、期待を寄せています。
☆ふくしまブランド豚の品質特性
ふくしまブランド豚は、優良種を交配した豚を自然豊かな環境で飼育し、さらに飼料には、福島特産のエゴマを配合した特別な飼料を与えるなどの様々な研究を重ねることで、味の良さに加えて健康志向の消費者に受け入れられるように工夫しています。
☆主なふくしまブランド豚のご紹介
・うつくしまエゴマ豚
3つの優良種を交配した三元豚に、出荷前の1カ月間、すり潰したエゴマの種を3%、餌に混ぜて飼育しています。健康ブームで一躍脚光を浴びたエゴマは、シソ科の1年草で、ゴマ粒のような種がとれます。その種には、青魚に多く含まれるEPAやDHAの元となるα-リノレン酸が多く含まれており、飼料に混ぜて食べさせることで豚肉の中にその成分が移行します。このエゴマにより、うつくしまエゴマ豚の肉は、臭味がほとんど無く、やわらかくて甘味のある脂身が楽しめます。
・麓山高原豚(はやまこうげんとん)
出荷前の2か月間、飼料に主原料のとうもろこしにマイロ、小麦、大麦、キャッサバ、飼料米の穀類を加え、さらにエゴマ、木酢酸、アマニ油、エゴマ粕をバランス良く配合して与えています。脂肪があっさりとして臭みがなく、肉質は柔らかくジューシーです。
・白河高原清流豚(しらかわこうげんせいりゅうとん)
量より質を追求し、180日かけて丁寧に飼育されています。ミネラル豊富な天然水を飲み水とし、飼料は抗生物質や合成抗菌剤等が無添加なもので、ビタミンE強化植物性タンパク質を与えることで豚肉特有の臭みを低減します。豚肉本来の旨味がある赤身とさわやかな脂が特徴です。
◆福島県 ふくしまプライド 「人生を変えた、うつくしまエゴマ豚」
https://fukushima-pride.com/story/06/
◆コープあいづ 「麓山高原豚」
http://www.coop-aizu.jp/site1/2017/01/11/hayama/
◆福島県 ふくしまプライド 「こだわり通信 まだあるブランド豚、量より質を追求した白河高原清流豚」
https://prw.kyodonews.jp/prwfile/release/M102090/201612056884/_prw_OR1fl_tHbSI1uq.pdf
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2.安全・安心への取り組み 畜産物の検査方法
豚肉は、毎月1回以上、市町村ごとに計画を立てて抽出検査を実施しています。
また、牛肉については、令和2年4月から全戸検査とし、全畜産農家を対象に肥育牛(約20か月~30か月齢の牛)を1年で1頭以上検査をしています。
鳥肉は、豚肉と同様に毎月1回以上、市町村ごとに計画を立てて抽出検査を実施しています。
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3.農林水産物のモニタリング結果 豚肉
福島県では農林水産物の食品中の放射性物質のモニタリング検査の結果をホームページで公開しています。令和4年4月1日から10月27日までの間に検査された「豚肉」「豚肉(もも肉)」の検査数は12件で、全ての検体において、放射性セシウムは検出されませんでした。
◆福島県 農林水産物・加工食品モニタリング情報
https://www.new-fukushima.jp/result
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4.相談員からのメッセージ
豚肉は、料理法が多く、世界各国にさまざまな料理があります。また、比較的手頃な価格で売られており、部位によって味のバリエーションも楽しめるので、献立に登場する頻度も高く、私たちの食生活に欠かせない食材です。豚肉には、たんぱく質、脂質に加えてビタミンB群も豊富に含まれ、なかでも疲労回復に役立つ成分ビタミンB1が多く含まれています。食欲の秋、ふくしまブランド豚でいつもの献立をより一層おいしく召し上がってみてください。
【編集後記】
うつくしまエゴマ豚を通販で取り寄せ、しゃぶしゃぶにして食べてみました。肉質が柔らかく、脂身もトロっとしていて、豚肉の旨味を堪能しました。今後はふくしまブランド豚が首都圏でも、もっと流通してほしいと思います。