臨時号のテーマ
1.福島第一原子力発電所視察会に参加して(2022年①5/13、②6/1、③9/21)
2・ 「ALPS処理水モニタリングシンポジウム」のご案内(2022年10月25日開催)
3.「ふくしまの食相談センター」オンライン学習会のご案内(2022年10月29日開催)
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1.福島第一原子力発電所を視察しました。
11年前に東日本大震災に伴って発生した東京電力㈱福島第一原子力発電所の事故現場の実態と、廃炉に向けた取り組み等を知るために、同発電所の視察会を3回に分けて行いました。
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【視察会日程】
1回目:2022年5月13日(金) 16名 当日の天候:☂
2回目:2022年6月11日(水) 14名 当日の天候:☀
3回目:2022年9月21日(水) 14名 当日の天候:☀
参加者:「ふくしまの食相談センター」の相談窓口担当者、(公社)全国消費生活相談員協会会員
【視察内容】
☆東京電力廃炉資料館を見学
シアタールームで「事故当時の再現映像」を視聴。3月11日にどのようなことが起きたのか、何がこの事故を引き起こしたのかについて説明があり、二度とこのような事故を起こすことがないための反省と教訓の大切さについて説明を受けました。
◇参加者からの声
事故当時、毎日のように事故の様子がテレビで流れ、十分わかっていたはずだったが、映像を見て改めて事故の経緯を見つめなおすことができました。様々な展示物から「原子炉格納容器の中ってこうなっているのか」「これが核燃料なんだ」と実感し、特に最近のロボット技術について、現在進められている調査の状態が映像コンテンツを駆使して分かりやすく説明されており興味を持ちました。
☆福島第一原子力発電所を見学
《福島第一原子力発電所 構内視察》
構内視察ルート
① 既設多核種除去設備(既設ALPS) ② 増設多核種除去設備(増設ALPS)
③ 1~4号機原子炉建屋外観俯瞰エリア【降車】 ④ 地下水バイパス設備
⑤ サブドレン浄化設備 ⑥ 海側設備 ⑦ 6号機非常用ディーゼル発電機
⑧ 雑固体廃棄物焼却設備 ⑨ 固体廃棄物貯蔵庫(第9棟)⑩乾式キャスク仮保管設備
⑪ 免震重要棟 ⑫ 高性能多核種除去設備(高性能ALPS) ⑬ ALPS処理水サンプル
3回目は⑤~⑩を除いたルート
◇参加者からの声
バスを降りて原子炉建屋が見渡せる高台に行き、1号機から4号機までの原子炉建屋を見ました。11年という歳月が過ぎ、日々廃炉作業が進められていますが、外からみた原子炉建屋は11年前にテレビでみた事故当時と余り変わっていないように見えました。敷地内では防護服を着用する必要がない程線量が下がっていると説明されましたが、まだ原子炉建屋は壊れた鉄骨が剥き出しの姿でした。内部では燃料棒や溶けた燃料デブリの取り出しに向けて調査が進められている状況とのことでした。廃炉作業はあと30年~40年かかるといわれています。今まで様々な資料を読み、十分わかっていたはずでしたが、事故からの回復の難しさを改めて実感しました。
見学の最後にALPS処理水について説明があり、実際に瓶に入っている処理水を手に取って、安全であることを確認しました。
◇事務局から
「ふくしまの食相談センター」では、これからも消費者および事業者のみなさまに福島県産品の安全・安心の取り組みやALPS処理水の正しい情報を発信し続け、風評被害の払しょくに向けて活動していきたいと思います。
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2.第1回 ALPS処理水モニタリングシンポジウム~水産物の安全・安心の伝え方~のご案内
経済産業省資源エネルギー庁は、2022年10月25日(火)13:45~16:30 上記のシンポジウムを開催します。参加対象は、被災地産品を扱っている①流通・外食事業者、②福島の農林水産業者、商業・観光事業者 等です。
詳細につきましては、以下のURLをご覧ください。
https://www.dei.or.jp/seminar/seminar_221025_02
シンポジウムでは、ALPS処理水に含まれるトリチウムの基礎知識及びその安全性について、政府・東京電力から説明をおこない、有識者の先生からも説明をいただきます。さらに、水産物をはじめとした食の安全に対して影響はない放出方法であること、安全・安心のためにモニタリングを実施することを紹介します。この開催を通じて、参加した事業者から安全が確保されていることを消費者に対して伝えていただき、全国の消費者が被災地産品を安心して楽しんでいただけることを目的としています。
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3. 「ふくしまの食相談センター」オンライン学習会のご案内
本協会では、2021年3月に「ふくしまの食相談センター」を立ち上げ、風評被害の払拭に向けて活動を行っています。今回は、ALPS処理水の取扱いについて、以下のオンライン学習会を開催いたします。
是非ご参加いただきたく、よろしくお願いいたします。
・テーマ: ALPS処理水の取扱いについて
・日 時:2022年10月29日(土)10:00~11:45
・内 容:①「ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた行動計画に基づく対策の進捗状況について」(仮称)
講師:資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 原子力発電所事故収束対応室 課長補佐 岩渕雄太 氏
②「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する状況」(仮称) 講師:東京電力ホールディングス株式会社
参加ご希望の方は、以下のURLにアクセスし、必須項目を記入後、送信してください。
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このミーティングに事前登録する:
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZUoc-GoqzsvEta0LYsl_JG_2Yulp4VlcplJ
登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
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【編集後記】
先日行われた3回目の視察会は、2つの台風が接近し開催も危ぶまれました(前日は視察会が中止になったそうです)が、台風一過の秋晴れに恵まれ、視察会日和でした。参加された方々から、とても貴重な体験をした、参加してよかったとの感想が多く寄せられました。来年1~2月には、地元でしか食べられない「旬のメヒカリの握り寿司」を食べて、環境再生に関わる中間貯蔵施設を見学するプランを計画中です。詳細が決まりましたら、またご案内いたします。